北海道新聞の記事に関して②
掲載日:2025.05.15
4月15日のブログに書いた北海道新聞の記事の続報として、13日の2面と14日の3面に関連記事が出ました。
苫小牧市議会では、与党最大会派が遅くとも2013年ころから代表質問と答弁を一体で作るよう市側に求めていたことが発覚したことを受け、12日の臨時会で、「今後市側から質問原稿は受取らない」とする決議文を全会一致で採択したとのことです。
少なくとも議員の端くれとして、自分が話す議会質問の原稿を市側に書かせるなど言語道断としか言いようがありません。
4月15日の記事中に書かれているアンケートでは、「市側が議会側に質問を作成してほしいと求めたり、議会側から求めたりしたことは?」の質問に対して市側も議会側も「ない」と回答しているものの、「それが二元代表制のあり方として問題か?」との質問には、市側は「わからない」、議会側は「問題ない」と答えています。ここを疑わしいと突いても、証拠がない限り双方が認めることは無いでしょうが、このような意識では同様の慣例があったとしても不思議ではありません。
私がこういうことを疑う理由の一つに、千歳市の庁議(市の幹部職員が市長室に集まって行う会議)に監査委員と議会事務局長が入っているという事実があります。
言うまでもなく、監査委員は市の行政事務手続きが適法適切に行われているかを監視する役目であり、議会事務局長は二元代表制の一方である議会事務を取り仕切る役職です。この2名を密室で行われる執行部の会議に参加させているということは、両者の中立性をないがしろにして、市長サイドの都合の良いようにコントロールしたいという意識の表れ以外の何物でもないと思います。また、定例議会の最終日には、市長部局の幹部と市議会議員による懇親会が行われています。議会の閉会は市長と議会の和睦ではありません。
両者の緊張関係は千歳市という自治体が存続する限り切れることなく続いていきますし、そのような緊張関係を維持し続けることが、二元代表制の持つ意義でもあり、市民の求めるところでもあるはずです。
このように執行部と議会が一体となって酒席を囲んでいるという慣例も、両者の癒着を生む一つの温床と言えるのではないでしょうか。